常念山脈北部の山旅(餓鬼岳~常念岳)

   日時:2012.7.2731   メンバ-:3名

  行程

   7/27
 高槻18:50~山崎IC~豊科IC~信濃大町駅前/アルプス第一交通駐車場1:00/車中・天幕泊

   7/28 同社タクシーで白沢登山口5:50~魚止ノ滝~大凪山~餓鬼小屋13:50(泊)/餓鬼岳往復

   7/29 餓鬼小屋6:00~剣ズリ~東沢岳下~東沢乗越~北燕岳~燕岳~燕山荘14:30(泊)

   7/30 燕山荘5:00~大下り~大天荘/大天井岳~東天井岳~常念小屋(泊)/常念岳往復

   7/31 常念小屋6:00~ヒエ平10:30~穂高駅/電車~信濃大町駅~薬師の湯/入浴~こばやし/蕎麦~ちひろ美術館~大王わさび園~豊科IC~高槻

  概況:昨夏、同じ仲間と後立山連峰南部(高瀬ダム~烏帽子岳~蓮華岳~扇沢)を歩いた。高瀬ダム越しに眺めた唐沢岳・餓鬼岳の奇妙な山影が変に気になり、お二人に無理に付き合って頂いた。(勿論、餓鬼岳・常念岳が未登の300名山であったことが主因 *常念岳は300名山山旅の最後に登る予定でいた)
 『常念山脈は飛騨山脈(北アルプス)の主稜線の東側、高瀬川・梓川を挟んで平行し、北は餓鬼岳から南の霞沢岳まで延びている。最高点は大天井岳2922mで、ここから延びる東鎌尾根で主稜線と繋がっている。安曇野から見る山脈の中央に聳える美しい三角錐が常念岳2857mで、山脈名の元になっている。この山脈は後立山連峰と同じ西に緩く,東に急な非対称山稜になっている。今回歩いた餓鬼岳から常念岳の地質は風化しやすい新期花崗岩帯で、岩塊と砂礫の明るい山域である。』(ウィキペディア参照)
  詳細
   7/27
   
高槻松坂屋を午後7時前発、名神・中央・長野道で豊科ICを経て信濃大町駅前のアルプス第一交通着0:30、同社駐車場で仮眠/天幕・車中泊。

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4:40起床、車を預けタクシーで白沢登山口へ・・・ 風化した花崗岩の白砂で覆われた沢筋を行く、木橋で白沢を渡り返す。滝が連続し、高巻きのルートに鎖場・桟道・梯子が続き緊張する。魚止ノ滝から沢筋を離れ、斜面から尾根筋へ・・・大凪山から百曲がりへ・・・急登が続く。13:50餓鬼岳小屋にやっと到着、コースタイム6時間半、昼食・休憩を含め8時間(トレーニング不足?)。受付を済ませ餓鬼岳へ、山頂からは後立山連峰南部の山並み、裏銀座の峰々が望め、野口五郎岳の雄姿と剣ズリへの稜線が印象に残った。
 餓鬼岳は訪れる人の少ない静かな山だが、この日は山好きが多く、遅くまで山談義が続いた。
 
    餓鬼岳登山口:タクシー・車はここまで:駐車20台位                  餓鬼岳小屋と餓鬼岳(7/29早朝)
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  朝食を頂き6:00小屋発、花崗岩の岩尾根を南進、剣ズリの岩峰群を目指します。遙か彼方に北燕岳~燕岳の稜線が望まれ、快晴の空中散歩に心弾みます。川上氏はあちこちスケッチに余念ありません。剣ズリは高瀬側に急降下・トラバース、樹林のコルからP2508へ急登。東沢岳/2497mから一気に230m余を急降下し東沢乗越へ。乗越から北燕岳/2723mへの登りは結構堪えたが、直下の雪渓とお花畑に一息、雪をタオルに包み首に巻き涼をとる。北燕岳を過ぎるとコマクサの群落が現れる。14:00人混みの燕岳山頂を通過。ここまでは、静かな山だったが、やはりアルプス銀座、続々と登山者が押し寄せます。14:30燕山荘着、小屋は昨年90周年を迎えたそうで、美味い料理とオーナのアルプスホルン生演奏が売りです。テラスで静岡のIさんから、南アルプスの無人小屋の屋根補修の苦労話を聞く。夕食は評判通り旨かった。

 

     今日の行程:剣ズリの岩峰と燕岳への稜線           2508直下の風雪に耐えたカラ松に感激      東沢岳より剣ズリ(中央)唐沢岳(左)ガスに煙る餓鬼岳(右)
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   東沢乗越:右へ餓鬼岳・左へ燕岳・手前へ中房温泉      北燕岳直下より燕岳(左端)・槍ヶ岳(右端)                北燕岳直下のコマクサ
 
             燕山荘オーナーのアルプスホルン演奏
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  3日目快晴、4:40ご来光目当ての宿泊客を後目に出発。蛙岩手前のビューポイントで朝食・撮影・スケッチ等々。早立ち組みが続々通り過ぎる、なかには30人の大部隊も・・・我々も遅れじと出立。

  大下り手前で山本氏見失い大幅ロスタイム。結局山本氏は大天荘に1時間先着。ザックを預けて、川上氏と空身で大天井岳山頂へ。13年振りの山頂は、前回と同様360度の大展望を見せてくれ大満足。小屋に戻り心づくしの珈琲を飲み、機嫌を直して常念岳に出発。東天井岳の登りでサルの群れに出会った。サル達が何かを齧っている、食べ捨てられた緑の実はハイマツの松ぽっくりだった。以前NHKで「北アルプスを越えるサル」を思い出した。急に空腹を覚え、半分残した燕山荘の弁当(中華風チマキとシュウマイ)で昼食。
 1時前常念小屋着、受付を済ませ空身で常念岳往復。明日は最終日、何とか足も持ったようだ・・・。
 
 槍・穂高主稜線(奥)と大天井岳・東天井岳稜(左)    槍ヶ岳と北鎌尾根 右端りは笠ヶ岳:蛙岩付近        槍ヶ岳・穂高連峰:大天荘付近より
 
     
東天井岳のサル:登山道より               常念岳:横通岳直下付近より         常念岳より横通岳(右手前)大天井岳(左奥)を望む
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4日目、下山日。6:00タクシーの手配を済ませ出発。一ノ沢の下山ルートは、樹林帯から一ノ沢沿いに下る快適なコースである。9:30、ヒエ平登山口に到着。予約していたタクシーが待機しており、そのままJR穂高駅へ。穂高駅から電車で信濃大町へ向かい車を回収。「薬師の湯」で汗を流し、蕎麦を食べ、「ちひろ美術館」見学。「大王わさび園」でお土産をゲットし一路帰阪。今年の夏山はこれでおしまい・・・。
 
  常念小屋と槍ヶ岳主稜線・大キレット、北穂高岳         一ノ沢ヒエ平登山事務所・タクシー乗り場     ちひろ美術館:松川村 中央奥は爺ヶ岳