ポンポン山の自然を守る懇話会 4号 2013.年9月 (略称・ポンポン山懇話会)広報誌 発行責任者 大槻裕治 電話・FAX 075-331-2262 〒610-1145 西竹の里町1-9-4 郵便振替 (01070-5-7138)
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・総会案内・・・10月14日(月)体育の日 南谷にて(京都市西京区石作町) 午前10時〜 芋堀り(予定)・炭焼き 午後1時〜 総会 ・第2期総会討議内容(守る会から通算22期) 食害・野性獣から植生を守る取り組み・盗掘防止・4月に行った要望がどれくらい実施されているかを点検。再度の申し入れの状況や里山管理のあり方の検討 |
大原野森林公園の防鹿ネット張りが完成
平成24年12月30日
森の案内人 増戸秀毅
フクジュソウ防鹿ネット張り有志の会(ポンポン山懇話会、乙訓の自然を守る会、西山自然保護ネットワーク、個人参加)の皆様から4/4(水)から資材運び始め8ヶ月の間で24名の延べ204名に協力をいただき、11月末日にフクジュソウB地区に鹿ネット約500mが囲み終えました。
樹木の伐採など作業もほぼ終え、シーズンに間合い、防鹿、盗掘防止ができ、かつ多くのボランテイアのご協力により、スピードアップが図れまして、誠に感謝しております。かつての大きなフクジュソウの群落B地区の復活に大きく前進できそうです。
振り返りますと10年ほど前から大原野森林公園では鹿の食害で希少植物ははじめ、ササまで激減するなど広範囲に植物が無くなってきました。それに付随して、昆虫も極端に減少しだしました。
希少植物を守る防鹿ネットは2007年にヤマブキソウ群生地で簡易ネットは張り、2008年フクジュソウ群生地A地区に金網を張りました。その後ヤマブキソウ群生地は簡易ネットから金網や皆伐して拡張し、フクジュソウの群生地も皆伐して、拡張をしました。他にオタカラコウ群落地、フタバアオイ群落地、フタリシズカ、クモキリソウ、コケイラン、ユキザサなどについても同様に対策を行いました。
今年の2012年にジャコウソウ群落地(F・ポンポン山懇話会からネット50mを寄付いただいた)、ヤマブキソウの第二群落地、オオキツネノカミソリ群落地にも金網を張りました。特にオオキツネノカミソリ群落地では昨年は壊滅状態でしたが、春先に新芽の食害に会ったにもかかわらず、往年にはいたりませんが、かなり復活し安心しました。
防鹿ネットを張り終えたつかの間に、また新たな問題が発生しました。
フクジュソウA地区で、いままで無かったのですが、猪に金網を破られ、ユンボで掘り起こしたかのように壊滅状態になりました。
大きくなった花芽のフクジュソウの株が地面に掘り出されて、群落に大変な被害を受けました。応急処置としてポンポン山懇話会などからスカートにするネットをいただき、全体200mを囲み終え、ホッとしているところです。
本格的な対策として、電柵設置など協会に検討していただいております。
今後の森の案内人の活動は伐採や防獣害ネット設置の拡大より、今までのところのメンテナンスが中心になりそうです。
これからもどうかご協力をお願い申し上げます。
以上
ポンポン山周辺のギフチョウを守ろう(1)
宮崎俊一(副代表)
ギフチョウは日本の本州だけに生息しています。春だけに飛ぶので「春の女神」と呼ばれ、あこがれの蝶です。
全国的には、太平洋側の生息地で絶滅が相次ぎ、環境省レッドデータブックでは絶滅危惧U類に指定されています。また京都府では1984年に天然記念物に指定されています。
京都市周辺では東山、北山、西山にいましたが、最近ではほとんどいなくなり、小塩山、ポンポン山周辺だけになってしまいました。
なぜ減ってきたのか
ポンポン山、小塩山のギフチョウ生息状況は
ポンポン山では10年ほど前には、西尾根、東尾根、逢坂峠に記録があります。最近は十分な調査ができていないですが、目撃情報がなく、心配な状況です。
ポンポン山の大原野森林公園は、生息の可能性が高いので、2013年は調査をおこないたいと思います。
(2013年9月号より抜粋)
ポンポン山周辺のギフチョウを守ろう(2)
今春のポンポン山、小塩山のギフチョウ生息状況は4/13は小塩山でギフチョウ8頭を観察していますが、ポンポン山の
3つの調査では観察できませんでした。藤井肇さんら森の案内人は週2回、主に西尾根からかまが谷のコースを巡回し
ていますが「ギフチョウは4/13も含めて見なかった」ということです。ポンポン山懇話会は頂上南東のカタクリ群生地(防
獣ネット)で対話活動をしていますが、佐々木ふじ子さんは「ギフチョウの飛ぶ条件が揃っていた4月10、12、13、16、
19にギフチョウは見なかった」と言っています。また乙訓の自然を守る会の佐野公明さんは「4/11、曇りだったが、頂上
から西尾根フクジュソウ生育地、そのあと頂上南東カタクリ群生地を調査したがギフチョウは見なかった」といっていま
す。逢坂峠南尾根は系統的な調査ができませんでした。小塩山について西山自然保護ネットワークの調査結果を以下
に示します。
グラフを見ると2013年は何とか維持している状況です。その要因は、