金北山1172.1m 二王子山1420m

2007年6月25日〜28日     山行者 4人

6月26日

金北山

 金北山は佐渡島の山、ドンデン山・金剛山へと縦走出来る。新潟から船で2時間30分もかかって、両津港からはタクシーで横山登山口にやって来る。途中朱鷺センターに立ち寄った為、午後の1時頃となり一番暑い時間帯となった。登山口の標識が草に覆われていて見え難くかった。

 樹林に囲まれた道は風がなく蒸しかえるような暑さで汗が留めどと無く流れて来る。立ち並ぶ樹木には大きなツルが巻きつき、さながら熱帯の密林の中を歩いているような感じ。ここにはスギの植林は無い。

ジュンサイ池は水の無い沼地でショゥブの葉に覆われている。モウセンゴケがあった。やがてブナの原生林がしばらく続き、冷たい水がコンコンと湧き出ている所がある。今夜の炊事用に水を担ぎあげる。

天狗岩まで来ると眺めが良くなる。はるか見上げる霧の中に大きなレーダードームが見え隠れしている。山頂は防衛庁の管理になっているよう。サワフタギの白い花が随所に見られた。

 稜線に出て金北山山頂を往復する。三角点は見つからず、山頂の標識が金北山神社の前にあった。重苦しい雲が広がり、風が涼しい。

 アヤメ池は沼地で、花の無いアヤメに覆われていた。次の鏡池は池らしく、葦が生え水が流れカエルの鳴き声がうるさい。モリアオガエルの白い卵が幾つもぶら下がっている。少し遅くなったが、ここで湖畔のササの上にテントを張る。この時期7:30頃までは明るい。少しずつ星が増えて行くのをしばらく眺める。

 

【6月27日】 縦走路は海が左右に見渡せ風が稜線を吹き抜け、非常に気持ちが良い。樹林帯を抜けると草付きがあり又樹林帯に入る繰り返しながら進む。何とこんな山奥の草付きに牛が三頭放牧されていた。登山道を塞いでいる為、恐々通過する。足跡を見ると牛も登山道をたどって到着しているよう。

 一旦車道に出てドンデン山荘に到着する。ここで水を補給し帰りのタクシーを予約する。ドンデン山と言う名前は無くて、蜂ガ峰934.2が山頂のよう。しばらく広々とした牧草地のドンデン高原が続き、又樹林帯に入る。そして急登の金剛山に登り白瀬登山口へ向かって下って行く。

 白瀬登山口には昔田圃があったようで、石垣が積まれていた。吊橋を渡って車道に出る。車道端にテントを張ってから、汗臭い体を冷たい川原の水の中にスッポリと沈める。一日の汗まみれの苦闘が瞬時に報われる瞬間である。

 

【6月28日】

二王子岳

 二王子岳は新潟県の山、麓から二王子神社・一王子神社・三王子神社と続き、山頂には奥の院があり作神様として崇められている。新発田駅からタクシーで登山口の二王子神社に向かう。木立に囲まれたキャンプ場になっていて老朽化した大きなか篭堂があり、車が10台近く駐車していた。余分な荷物をキャンプ場に預けてから出発する。

 杉の古木が立ち並ぶ沢沿いの道を登って行く。風が通らなくて蒸し暑く、汗が吹き出る。急登が続き五合目の標識のある三角点定高山で昼食とする。単独の登山者がパラパラと下って来る。「八合目からは、ヒメサユリが綺麗ですよ。」と声を掛けて下さる。

 七合目の油コブシは垂直な土壁の溝の中にロープが垂れ下がっていた。展望が開けて来る。谷には雪渓が残っていて冷気が立ち昇って来て気持ちが良い。何回か雪渓を横断する。

 淡いピンクのヒメサユリがササの間から風に揺れている。ササユリに似ているが、少し小さくて赤が濃い。葉が多い。新潟山形だけの花。同じ場所にツクバネウツギがびっしりと咲いていて同じように風に一斉に揺れている。

 山頂には赤いドーム型の避難小屋があった。風が強く冷たい。今までの蒸し暑さはどこえやら。すぐ目の前の飯豊連峰は雲に包まれ全く見えなかった。