( かおれだけ)1625.9m

2004年9月5日       山行森  10

 

 高山本線飛騨萩原駅が登山口になっている。前夜は位山モンデウススキー場道の駅に一泊して、車を山ノ口林道に進める。道路標識は川上岳へとなっていて幾つもあり迷う事はない。石ころのゴロゴロする地道が4kmほど続くが、中間くらいの2km付近に車を停める。登りになり少し先には大石が道路の真ん中で塞いでいた。30分ほど歩くと林道の終点に到着する。

 昨夜からの大雨はまだ続いていて時折激しく降ってくる。沢の渡渉点が心配であったのでロープ・シュリンゲを何本か用意する。

 大足谷は昨日からの大雨で水嵩は増えていて白波をたてて激しく流れていた。渡渉点には大石の間に橋と手すりが架けられていたが、水流にスレスレで何とも危なかしい。これ以上増えなければ良いがと思う。

 落葉樹に覆われた山腹をジグザグに登って行くと、大きな葉っぱが幾つも落ちていた。ホウの木が何本もあった。湿度が高くて蒸し暑い。雨は止む事なしに降り続いているようであったが、深い樹林帯の中でありさほど感じない。

 尾根に上がり込んでからも深い落葉樹の林は続いている。ブナ・ミズナラ等青々とした見事な樹林帯が続いている。馬瀬村道合流点で初めて標識に出会う。ここで樹林帯を抜け出して眺めが良くなる所であるが今日は全く望めない。

 川上岳山頂は広々とした笹原の中にあった。一等三角点の山。360度の展望の良い感じがする。風が強く激しく雨が降り出して来たため、すぐさま下山する。下山道は川となり水が勢いよく走って流れ落ちていた。

 渡渉点では水嵩はさらに増えていて、橋が半分流されていたが、かろうじて渡る事が出来た。雨の中の散々の登山であったが、奥飛騨の奥深い山を一つ登り終えた事に満足である。宣伝されている森林浴の山であった。

 ふもとの「しみずの湯」に浸かり濡れて冷えた体を温めるころ、雨は止んで明るくなっていた。前を流れる飛騨川は川岸一杯に泥水が濁流となって流れている。飛騨川は木曽川となり太平洋へ、北の谷は神通川となり日本海へ。川上岳は分水嶺の山であった。

 

山ノ口林道(7:10)−川上岳(10:30)-−山ノ口林道(13:15)