ニペソツ山 2013m
2007年8月1日~8日 山行者 4人
【8月3日】
北海道大雪山系の山。登山口が2箇所あるが、短い方十六沢からの8時間コースを取る。車は国道から林道を沢沿いに20分程で杉沢出合登山口に着く。沢には赤色に色づいているマタタビのツルが多い。猫も好かないミヤママタタビである。車が一台止まっていた。
沢を渡りすぐに樹林帯の中の登りにかかる。エゾマツなど針葉樹の多い緩やかな登りの道は気持ちが良い。2時間ほどで見晴らしが良くなり展望が開けて来る。ちょっとした小さな岩場を回り込むと稜線に出る。稜線は広々としていて石のゴロゴロしているガレキの中の道で、北アルプスを思い出すような雰囲気である。コマクサが見られる。大雪の山々が向かい側に雄大に広がって見える。
登り下りを繰り返して広い稜線を辿ると、突然ニペソツ山の形の良い姿が目の前に現れる。片側は断崖で鋭く聳える岩の山は、鹿島槍か穂高を思わせる。北海道では珍しい山である。雪の着いた冬の登りは難しそうと思っていたら、途中にやはり遭難の碑があった。雪崩に見舞われたそうである。頂上直下のトラバース道が危険である。登山者が一人下って来ている。
岩場の急登がしばらく続き岩の先に頂上があった。今回北海道最初の山は真に見晴らしの良い山であった。十勝岳・トムラウシ山が大きい。何故か三角点は浮き上がりぐらついていた。断崖の上の狭い山頂であった。
下りも同じ道を下る。午後から山頂は雲にスッポリと隠れて行った。天気は下り坂に向かっている。初日は体が重い。往復に9.5Hかかった。
車はすぐ隣の石狩岳登山口に向かう。近くに温泉があり、先にそちらへ車で向かう。水の流れる川を渡り、石のゴロツク山道はさすが西川さんの車ならでは、10分ほどで着く。地図にも載っている岩間温泉である。明るく開けた川原の上に湯気の上がる湯船があった。これぞ正しく秘境の露天風呂、丸太の一本橋を綱を頼りに渡り一浴する。水と湯を等分にホースで引き入れている温めの湯はノンビリとして気持ちが良い。
杉沢登山口(6:10)—ニペソツ山(11:10)—杉沢登山口(15:30)
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石狩岳 1967m
【8月4日】
朝から雨である。小雨程度の時雨である。雨具を着けて出発する。薄暗い中、沢沿いの分かりづらい道を辿って川を遡り尾根に取り付く。沢の渡渉地点が分からず、しばらくうろつく。昨日のニペソツの登山者と一緒になる。
この道はシュナイダーコースと言って昭和36年頃着けられた登山道で、1200mの高度差を一気に登っている石狩岳への最短コースになっている。樹林帯の尾根道は急峻で両サイドがガレている痩せ尾根で、かなりの急登が続いている。息つく間もない程の登りを3時間ほど続けてやっと稜線に出てくる。
ガスが垂れ込み風が強くて寒さを感じる。広い稜線を少し下ってから登り切った所が山頂であった。広い平坦地の山頂からの展望は全くなかった。下りは早い、滑るようにして駆け下る。雨はシトシトと降り続いていた。
幌加温泉へ向かう。古い温泉宿である。入口は別でも中の湯船は同じの混浴であった。昼間の閑散とした広々とした湯船は気持ちが良かった。
登山口(4:00)—稜線(7:30)—石狩岳(8:10)—登山口(11:30)