毎月1回実施している里山ハイクに9月は和泉葛城山を予定していたのですが、被害が大きいという情報があったので、取りやめ、ホームグラウンドである、ポンポン山の被害調査を兼ねて6名で9月里山ハイクを実施。天狗杉からポンポン山方面に行けないという情報を得たので、車で川久保経由で本山寺駐車場迄入りポンポン山を周回しました。

日時 :912

コース
 本山寺駐車場 → 川久保林道出合→p446m尾根→p636m(天狗杉  or夫婦杉)→ポンポン山→川久保渓谷→川久保林道→本山寺駐車場 →
(朝の通行止めは解除され、夕方は東海自然歩道を通る)→ 高槻
 
                          (8時間かけて周回)

 結論から言いますと決して、お勧めできる状況ではありません。
(特にお子さん連れ、ハイキング初心者の方)
 それでも、行かれる方は東海自然歩道の往復が良いでしょう。


尾根は被害があるものの割合スムーズに歩くことができました。天狗杉 付近は様相が一変して、本山寺方面から通り抜けるのは、相当の迂回 をしないといけないと思います。(私たちは本山寺方面からでないのです が、登山道をふさいでいる倒木から想像できます

天狗杉からポンポン山は倒木がありますが、迂回したり、木を跨いだりしながら、割合スムーズに歩くことができます。

ポンポン山はいつもの通りの山頂で目立った被害はありません。ウワミズザクラ・カマツカも健在でした。

ポンポン山から京都方面に抜ける東海自然歩道の倒木はそうとひどいものでした。

*川久保渓谷〜林道の被害が甚大で道が全く分からなく、落石の跡も あり、木の上を歩く、跨ぐ、這いつばって潜り抜ける、沢の中を歩く、高巻きする等、悪戦苦闘し、抜けるのに4時間かかりました


            2018.9.4 台風被害のポンポン山                        Sasaki



本山寺駐車場〜川久保林道との出会い迄
(倒木箇所は4〜5で道は識別できた)

    倒木に初めて出会う        立ちはだかると                   よけて                潜り抜ける
   道を巻く                    倒木を跨いで               林道出合            橋に倒木がかかっている

尾根〜天狗杉
                                                                      天狗杉に近くなると
 太い木が折れて                  天狗杉から本山寺方向の道を見る         枝が吹き飛んでいる天狗杉            天狗杉付近
天狗杉からポンポン山方向に向かう道        変わってしまった天狗杉付近の道      足元にはヤマジノホトトギスが

ポンポン山に向かう尾根筋
 登山道が見えているところが多い                時々ふさいでいるが通過は難しくない                   山頂は私たちのグループだけ
山頂すぐの京都方面の自然歩道
 根こそぎ倒れ                         道をふさいでいる                 カタクリ自生地入口            川久保渓谷に向かう途中の斜面

川久保渓谷
 尾根〜渓谷への巻道                   いよいよ渓谷に下ります                     渓谷南側の尾根の斜面
    途切れることなくこのような状態でした                    時には斜面を巻いて       渓谷入口の看板が見える。
 広い道にでてもこのよう行く手を阻まれて      山頂付近までなぎ倒されている山       いつもは数分で歩くところを35分かかってようやく林道出合に抜け出た
 広い道に出ると歩きやすくなるかと期待したが、この写真の様子ははまだ序の口で・・・          道が見えるって嬉しい
 行けども行けども倒木でふさがれた道が延々と続いた。写 真を撮る気力も無くなった。
 〔参加者の感想〕

     912日   台風21号ポンポン山の調査          Hayashi   

 ポンポン山の東海自然歩道の 天狗杉(夫婦杉)の所が 21号台風で周りの木が倒れ大変な事になっている、という報告が 労山に入った。もう一つ、「東海自然歩道の、台風に依る被害はどうですか」という問い合わせも自然保護部に入った。急きょ、ポンポン山の様子を見るために、里山ハイクの行き先を変更し、ポンポン山知らべ隊が結成された。本山寺の駐車場迄車で行くというので、四時間もあれば帰ってこれると見積り、雨もよいの中を出発。

本道は倒木片付けのため、通行止めで、川久保経由の細い う回路を駐車場迄向かう。

その道から惨事のかけらが始まっていた。両側の杉の植林がなぎ倒されている。その惨状は、山頂から川久保渓谷の斜面が、すざまじい様子だった。植えられて、30年や50年は経っているであろう木々が、一つの斜面全体一本残らず、なぎ倒されている、根っこを見せて倒れたものも有れば、木が折れて、バリバリメキメキという音まで残っているような倒木達であった。思いを込めて植えた人のことを思うと、胸が潰れる。

しかし、風の奴も好きと嫌いがあるらしく、一方の斜面は、全滅だが、向かいの斜面は、いつも通り美しい様相である。

 その 倒木の川久保渓谷を 「最短距離である、様子を知りたい」二つの理由で、入口の所から倒木で怪しげで有ったが、林道に出るまでだろうと突入した。1時半過ぎだった。

甘い考えであった。絶え間ない倒木が、枝葉を付けたまま重なり合って、倒れているのである。どこが抜けれるか、よく見極め、上に乗ったり、高巻した。時には潜る、と言うか、枝と枝を押し開け、這いずりだす。

当然ノコギリと、剪定ハサミは、持って行った。が、リーダーの「 整備しながら歩いていたら、帰れなくなります。」の一言。然り。

引き返すには、あの道を再びと思うと、拒否した。進むしかないと、覚悟は決まっているのだが。太い林道までと、谷に落ちないように、崖崩れを起こさないように、と慎重に進む。しかし、太い林道でも、少しは道が出ているところがあるが、ずっと倒木の道ふさぎは続いた。二時間で歩ける道が四時間半かかった。

ベテラン、里山リーダーがついているから、道迷いの心配は、全くなかったが、日が暮れて、通れる所を、見極められなくなる事と、崖崩れが起きて、世間の人々に迷惑がかかることが、ずっと頭の中にあり、最後の一時間位は、夢中でリーダー差し置き突き進んだ。

十時 登山開始、六時少し過ぎ、車に帰着 ヘッドランプ必要なしのジャストタイムだったねと、新人さんと顔を見合わせた。崖崩れにも遭わずにホットした 

(余談)

  帰ったら 孫が ばあちゃんが行方不明だと、騒いでいた。そういえば、今日はポンポン山だから、4時には帰れると、何にも言わずに出掛けたし、来ていたメールにも、山の中で、6時過ぎに本山寺の駐車場に着くまでは返事ができなかった。

 

 不思議なことに 谷を下り始めて 暫くして、これは 山がこの惨状を見てほしくて、我々を呼んだのではないか、という 不思議な感覚に囚われました。だから絶対に ケガはしないし、無事抜けられる。(事故を起こしても、不思議ではないところだった)神が選抜した最適のチームだった。無事終わったから言える。70歳にして出会えた、すごい冒険だった。とても面白かった。皆さん 安易に 一人では行かないで。