セツブンソウの季節になると、伊吹山周辺の手軽な山に登って下山後に伊吹野の散策が早春の定め。今回も

簡単な清滝山を考えたが、あまりにも芸が無いと思い米原の八葉山に決めた。

 八葉山の東隣には名峰霊仙山があり、その間には醒井養鱒場がある。
八葉山は米原インターチェンジのすぐ

南にある標高
601mの低山である。

八葉山 米原市   意外な展望の山         地形図「彦根東部」201836日    Minabe

米原工業団地の外周道路に車を停め、コンクリートの階段をのぼる。小さな谷を左に折れてしばらく歩くと道は不明瞭になる。荒れた斜面を標高差40mほど登ると穏やかな尾根に乗る。尾根には使い込まれた参道がジグザグに続いている。道にはアベマキの落ち葉とドングリが堆積してフカフカすぎて歩きにくいので道の縁を歩く。標高350m辺りから巻道と直登コースに分かれるが予定通り直登コースを選んで歩く。再び道は不明瞭になり、急登で石灰岩の露岩が点在して歩きにくい。背後には残雪の金糞岳の雄姿が見える。標高差100mほど登ると松尾寺山から北に伸びる尾根に乗る。自然林の歩きやすい尾根で振り返ると残雪の疎らな伊吹山が見える。小ピークを越えると西坂からの道と合流する。この辺りにヤブサンザシの低木がある。登山道は松尾寺を巻くように付けられているが敢えて直登コースを選んで歩く。アベマキやケヤキが多い斜面である。登りきると松尾寺山の手前のピーク。ここには夫婦杉があるが、弘法大師が食事後の箸を逆さまに突き刺したものが成長したので杉の枝が下向きだということだが、近年片方が倒壊したらしく朽ちた倒木が残っている。松尾寺山は503.7mで三等三角点がある。次のピークとのコル辺りにブナの巨木があり傍には蔵王権現の祠がある。信長の延暦寺焼討ちの際、同じ天台宗の松尾寺が影響を恐れ、寺宝をここに埋めたとある。

 一本杉のある分岐を超えると537.7mの丸い西坂山ピークに乗る。広い斜面を南西に向かう。この斜面にはブナの木が随分残されている。斜面の下部には植林が食い込んでいる。尾根は南に曲がり痩せ尾根になる。ケヤキの巨木が伐採されて日が浅いのか、切跡が生々しい。痩せ尾根が終わると送電鉄塔に出る。西側が開けて蒼い琵琶湖と白い残雪の野坂山地が見える。送電鉄塔から道は急登になる。関電の黒いプラ階段とロープが掛けられている。常緑樹のシロダモの木が多い斜面である。

 八葉山山頂も丸い。ケヤキの巨木が一本、天を衝いて立っている。樹林に囲まれ見晴らしは無い。少し南に行くと樹林の間から琵琶湖が望める場所があるので、そこでランチタイム。ランチ後、立ち上がると木々の間から白い霧氷に包まれた霊仙山が間近に見える。山頂に立つポールまで見えそうなほど間近に見える。

下山は元の道を途中まで引き返す。先ほどの送電鉄塔まで下ると、朝霧が晴れて東側斜面から、冬枯れの木々を透かして御嶽山と中央アルプス、南アルプスが見える。いずれも見る場所を微妙に移動しながら見る必要があるが。

 西坂山手前で東を見ると霊仙山、鍋尻山、御池岳が見えるが、山頂で見た霊仙の霧氷が解けて黒っぽく変化した様子が判る。太陽光の威力恐るべし。

 一本杉まで引き返し、西坂分岐から北に向かって下る。これも参道なのか道幅が広いが、落ち葉でフカフカである。ジグザグに少し下ると突然目の前にブナの巨木が立ちはだかる。見上げると力強く空一杯に枝を広げて立っている。この辺りの山は季節風の抜け道なので、通年気温が低くブナには良い環境なのだろう。

 痩せ尾根になるとジグザグの道からほぼ直線の道に変わる。道端に参拝道丁石が見られるようになる。古いものは石灰岩制で室町時代、花崗岩製は江戸時代に補われたものだとの説明文が登山口にある。



工業団地横に駐車


のった尾根から工業団地を望む


石灰岩の露岩を歩く


尾根から伊吹が見える


夫婦杉の説明版


夫婦杉


だだっ広い松尾寺山


びわ湖方面


八葉山から霧氷を被った霊仙を望む


八葉山


15分後鉄塔でみたときはすでに霧氷はなく


鉄塔から伊吹を望む


西坂を下る


途中大きなブナの木が
たっていた。


坂を下る


石灰岩


雪を被った金糞山


三島池からの伊吹山

伊吹野のスプリングエフェメラル





セツブンソウ








★メンバー 他3名 ★コース 西坂登山口8:43〜尾根9:3337〜松尾寺山10:05〜一本杉10:25〜西坂山10:38〜鉄塔10:52〜八葉山11:0611:40〜鉄塔11:49〜西坂山12:00〜下降分岐12:25〜西坂集落13:04〜登山口13:18