LLハイク 大杉谷から大台ケ原 2016/11/30.31 玲
「西の下の廊下、大杉谷」 がけ崩れのため10年間閉鎖されていたのが、2014年に再開通、以来 3回に渡りHOさんが計画され、今回ようやく実現した。私の胸の内でも、三十数年前に一度訪れて以来、もう一度と ずっと、憧れ続けていた山域 胸躍る思いで、一番に手を上げた。しかし、前回に行ったときに求めた絵地図(1995年発行)を広げていたら、怖じ気付いて震えが来た。
宮川発電所で、トイレを済ませ深呼吸をして、いざ出陣。ゲートを入ると もうそこから ごろごろ岩の崖路になった。深い谷の崖に張り付いた道、右手は崖、左は谷。それでも、桃の木小屋までは、谷側の崖には、細い木が生えていて、恐怖感が幾分薄い。小屋までの高低差が300mの説明に、楽勝々とたかをくくっていたが、確かに高低差は少ないらしいが、上がって下がる、登って下る、侮れない。しかし、次々と現れる、膨大な水量の滝、エメラルドグリーンに輝く淵に、疲れを感じる暇がない。
水の音がうるさくて、寝むれなかったと、八時就寝の殿方が、ぼやいていた。うふっ 二日目、桃の木小屋を6時50分出発、道幅60p、ストックを突く余裕もない。岩をくり抜いて道を作った所も有る。ここからは 谷側には殆ど木がなく、谷底まで真っ直ぐ落ち込んでいる。川には人の背丈の2,3倍はある大きな岩が ゴロゴロしている。いっこうに水量は減らないし、次々と現れる滝は、それぞれに個性的で、素晴らしい。七つ釜滝に続く いくつかの滝を過ぎたあたりの吊橋で左岸に渡った所、急に足元がゴロゴロ岩だらけになる。その名もずばり「崩壊地」らしい。50m間位だろうか。ここにルートを付ける為に、10年の歳月が要ったのだろう。「崩壊地」から約40分で堂倉の滝、○○ダムにつき、ここで谷を抜け、長い登りとなる。
三十数年前の前回より、とても整備されていた。道もしっかりついているし、頑丈な鎖が 要所要所に付けられていた。いくつも有る吊り橋も 良く揺れたが、頑丈に作られていて、安心して渡れた。大台ケ原のビジターセンターには、中高年の人は、大杉谷は登りに使ってほしい、と、書いてある。確かに、谷底に落ちるように歩くよりも、高度感が少なく、怖さは半分だった。
私自身の反省としては、軽量ばかりを考え、ザックをいい加減のものにして、バランスが、取りにくく、後ろに転げ落ちそうになった。その私の後ろを ずっと、Nさんが、サポートして下さり、本当に安心して歩けた。継続は力、労山人生20年弱、良き仲間に恵まれた事に感謝する。ツアーのその場限りの人々とでは、大杉谷は、私の力量では、歩けなかったと思う。そして、膝のトラブルで一旦はあきらめていた山登り、2日間続けて歩けた事が、何よりもうれしい。 REI 69歳
一旦林道に出るが1分もすると 再び山道に入る |
林道を離れてすぐ堂倉小屋 10:41と早いがここで昼食 |
ここからは杉林が多い・シャクナゲは杉林の中にたくさん生えていた。シャクナゲを残してほかの木を伐採して杉を植えたのでしょうか |
自然の力はすごい |
日出ケ岳はもうすぐ。ササが広がり、開放的な森だが、木々はずいぶんと弱っていて次世代の木々が生えていない。 |
日出ケ岳 |
写真Sasaki