祝瓶山:いわいがめやま1417m・二等三角点)

2016915日:晴    Horike

 祝瓶山は朝日連峰の南端に位置する花崗岩の尖峰で独立峰の趣があり、古くは岩井上岳、尖山(とがりやま)とも言われ、近年は東北のマッターホルンと呼ばれている。

祝瓶山の登山コースは長井市側の祝瓶山荘から桑住平を経て祝瓶山に登り、赤鼻尾根から桑住平を経て祝瓶山荘に戻る周回コースと小国側の針生平・大石橋(吊橋)から鈴振尾根を経て祝瓶山を往復する2コースがあり、過去に3回両コースで山行計画を組んだが、林道不通や天候不順で断念していた。910日夜、「敬老のつどい」を無事終了し、「山の天気」をチェックすると15日はAマーク、林道も問題なさそうである。4度目のチャレンジは小国側よりの入山を決め、山行届を作成・提出した。

91410時前に伊丹空港に行くも、新潟行きは満席で搭乗出来ず急遽予定を変更し、車で小国町に向う。20時過ぎに針生平の登山口に到着、そのまま車中泊。

 915530分起床、いなり寿司と味噌汁の朝食を摂り、身支度・トイレを済ませ、ポストに登山届を投函し630分出発。荒川に架かる大石橋(足場板1枚の吊橋)を慎重に左岸に渡る。広葉樹の茂る荒川河畔の平坦な道を進み、角楢小屋との分岐を右折し鈴振尾根に取り付く。ブナと五葉松の瘦せ尾根は朳差岳の足ノ松尾根に良く似ている。角楢沢の沢音とミヤマママコナ・アキノキリンソウが苦しい急登を励ましてくれる。ザレ場を抜けて930分に一ノ塔1239mの大岩に立つ。一気に展望が開け朝日連峰の山々や目指す山頂を眺め、一休みする。熊笹と潅木の瘦せ尾根を進み1030分祝瓶山々頂に到着する。二等三角点のある山頂は広々と開け、北に朝日連峰(大朝日岳は雲の中)、南に飯豊連峰が望まれた。アンパンを食べながら記念写真を撮り、1050分山頂をあとにする。岩場・ザレ場を慎重に下り、1320分無事に大石橋に下山した。当日は山行中、誰にも会わない静かな山旅であった。

<コースタイム>

大石橋口6:30~鈴振尾根分岐6:50~一ノ塔9:30/9:40~大玉山・祝瓶山分岐10:10~祝瓶山10:30/10:50~大石橋口13:20

<参考>

小国は、秋田の阿仁・岩手の沢内・新潟の三面などと共に「マタギの里」として知られている。祝瓶山麓・針生平手前の徳網はかってマタギの集落であった。

下山後、小国町小玉川地区にある『マタギの郷交流館』を訪ね、マタギの歴史や伝統文化等を紹介する資料展示室を見学した。


  大石橋(足場板一枚の吊橋)                   角楢小屋・祝瓶山分岐                   ブナと五葉松の鈴振尾根

















  朝日連峰(大朝日岳:右奥)一ノ塔                    山頂直下のリンドウとススキ                 大朝日岳(雲中)と小朝日岳()   

祝瓶山(左奥)を振返る:下山時                       ミヤマママコナ                              アキノキリンソウ