2013年8月1日〜4日 塩見岳〜北岳縦走 参加者5名

8月1日(1日目)

松坂屋6:30 === 伊那IC === 仙流荘着11:00 ===(タクシー) 越後バス停ゲート着12:40
出発12;:53・・・・鳥倉登山口13:35・・・・三伏峠小屋16:40 泊


 出発の日は雨。高速道路を走っている間ズーと雨、なかなかテンションが上がらない。しかし伊那ICを下りる頃からだんだん小降りになり、仙流荘の駐車場に着いた頃には雨も上がり陽が差し始め暑いくらい、だんだんテンションが上がる。予約していたタクシーに乗り越路バス停のゲートまで行く。
 昼食をとりトイレを済ませ、いよいよ登山開始・・・といきたいところだが鳥倉登山口迄40分程林道を歩き、しかし、林道わきにはヨツバヒヨドリが一面に咲き、この花を求めて台湾辺りから飛来するという蝶、アサギマダラが美しい姿を見せてくれ、単調な林道歩きを慰めてくれた。
 鳥倉登山口からは急斜面が続きカラマツ林の中をひたすら登る。40分の林道歩きが良いウォームアップになった。やっと尾根に辿り着き、山腹の道に入って、暫くすると塩川からの登山道と合流、そこからひと登りで今日宿泊する三伏峠小屋に着く、峠と名が付く中では一番高い峠らしい。

(鳥倉林道ゲート口)            (ヨツバヒヨドリ)              (鳥倉登山口)               (三伏峠小屋)


8月2日(2日目)

三伏峠小屋4:00・・・・本谷山5:20・・・・塩見小屋7:25・・・・塩見岳山頂9:00・9:17・・・・北荒川岳・・・・新蛇抜岳・・・・安部荒倉岳・・・・熊ノ平小屋着14:14


 今日の行程は長い、夜明け前に出発。空が白んできた頃目前に兜を伏せたような山容の塩見岳が姿を見せる、高いなァ〜。気持を引き締め本谷山迄アップダウンを繰り返しながら進む、途中、一面マルバダケブキのお花畑に慰められる。お花畑を登り返すと本谷山に着いた、本谷山山頂は樹林帯に囲まれ展望はなかった。
 その後、原生林の中をさらにアップ、ダウンを繰り返しながらハイマツの尾根に出ると、タカネシオガマ、イワギキョウ、イワオウギの花が美しく咲いていた、そして、その先に塩見小屋が見えた。今日は晴天!小屋から塩見岳、天狗岳が揃ってながめられた。小屋を後にして天狗岩を巻き、塩見岳を目指しゆっくり岩場を登り稜線に出て暫く行くと塩見岳西峰に着いた。天気も良く、荒川三山、富士山、北岳も見え眺めも最高〜!塩見岳西峰を後にし塩見岳東峰を通り、ガレ場の急斜面を稜線までに下りると、ハクサンチドリ、ハクサンフウロウなどの花を見ながら遠くに中央アルプス、北アルプスを望み気持の良い稜線歩きを楽しむ事ができた。稜線歩きも終りハイマツの斜面を下ると原生林の中に入る。ここにもまたアルバダケブキ、イブキジャコウソウ、ミヤマキンボウゲなどのお花畑が美しかった。お花畑を過ぎると原始林の中をアップダウンし、さらに岩稜の北荒川岳(2,698m)、新蛇抜山(2,667m)、安部荒倉岳(2,693m)を通り、やっと今日宿泊する、熊ノ平小屋に到着。

(本谷山に向かう稜線からの塩見岳)         (マルバダケブキの群生)          (塩見小屋からの塩見岳)       (塩見岳西峰を目指して)
(タカネシオガマ)                      (塩見山頂    西峰)
(北荒川岳を目指し山腹のお花畑を行く)        (イブキジャコウソウ)        (北俣岳 付近からの塩見岳)       (熊の平小屋)
           


8月3日(3日目)

熊ノ平小屋6:00・・・・三峰岳7:55・・・・間ノ岳9:10・・・・北岳山荘11:20〜12:10・・・・北岳山頂13:36・・・・北岳山荘15:10

 
 今日は比較的余裕のある行程。小屋で朝食をとり熊ノ平小屋を6:00に出発する。今日もいいお天気、小屋から農鳥岳が目の前に見えるが目指すは間ノ岳、まづは三国平を通り三峰岳へ向かう。
途中の登山道にはグンナイフウロウ、アキノキリンソウが咲き、遠くに北アルプス、振り返ると塩見岳も見え、三峰岳山頂から富士山が雲海の上に浮き上がるように姿を見せてくれ疲れを忘れる。次に間ノ岳を目指す、岩稜を一時間程行くと間ノ岳に着く。
 ここからは中白根山〜北岳まで3,000mの稜線歩きとなる。お天気も良く展望も申し分なかったが、中白根から北岳山荘に着く頃からガスが下がり始めた。北岳山荘に着き荷物を置き、今日のうちに北岳山頂に登る、途中周りの景色は何も見えず、ひたすら足元の岩場のみを見て山頂を目指す。山頂もすっかりガスに覆われ眺望はほとんど無かった。
 北岳山荘までの下山は吊尾根分岐から、北岳トラバース道を通る。ここから北岳山荘までお花畑が広がりイブキトラノオ、ハクサンイチゲ、キタダケトリカブト、タカネコウリンカ、イワベンケイ、ムラサキタカネアオヤギソウ、タカネナデシコ、クルマユリ・・・・無数の高山植物が咲き乱れていた。残念ながらキタダケソウの花はすでに終り、葉のみがかろうじて残っていた。
 山荘に着くと今日は土曜日、山ガール山ボーイ、山ファミリーでごった返し収容定員の2倍とか、布団一枚に二人が寝る。手の置き場も無くバンザイしたり、腕組みしたりウトウトと一夜を過ごす。

(熊の平小屋から農鳥岳)         (富士山)                  (昨日登った塩見岳)   ( 左から仙丈岳、鋸岳、甲斐駒ケ岳、北岳) いずれの写真も三峰岳への途中で
(中央アルプス)              (北アルプス方面)                (ハクサンイチゲ)         (間ノ岳から富士山を)
(間ノ岳山頂)                    (北岳山頂)                    (お花畑)          (キタダケソウの葉)



8月4日(4日目)
北岳山荘6:00・・・・八本歯のコル分岐6:55・・・・二俣分岐・・・・広河原10:33〜12:30――(バス)北沢峠12:30――
(バス)仙流荘13:50


 今日は広河原へと下るのみ。下りは八本歯のコルから大樺沢を下るコースをとる。朝食迄ゆっくりと時間を過ごす。小屋の窓から日の出が見え始め、それに伴い空がうっすらピンク色に染まると薄紫の富士山が姿を現し、素晴らしい眺めだ。
 朝食を終え下山開始。八本歯のコルまでの北岳屈指のお花畑を昨日、今日と二度も通れてラッキー!しかし、その後下りの小尾根にハシゴが何度も出てきて、急なガレ場の下りが続き緊張する。
 今日は日曜日とあって登ってくる人をやり過ごしたり、下る人で渋滞したりで時間がかかるが、途中ミヤマハナシノブなどのお花畑が疲れを癒してくれた。ここから広河原まであと少し、20分ほどで広河原山荘に着く。バスの時間まで余裕があるのでゆっくり休む。広河原から南アルプス林道バスで北沢峠まで行き、さらにバスを乗り継ぎ仙流荘に帰ってきた。仙人の湯に入り、さっぱりして帰途に着く。

              (北岳山荘から)                      (八本歯のコルを下る)              (バットレス)


                                                                記Hiroko